ミラーボックスは主に木工です。 材料は主にバーチ合板で、元々自分でルーターで切り出すつもりでいしたが木工CNCを使った加工サービスが個人でも利用できる事を知って外注することにしました。 ミラーボックスは2025年3月に完成しました。
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ホームデポで買ってきた浴室の内装用?のFRP板を切断しました。 最初ルーターで切ろうとして失敗。手鋸のほうが早く、かつ正確に切断できました。 高度軸受、方位軸受に貼り付けて使用します。 |
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バーチ合板の日本国内での入手先を探したところ テツヤ・ジャパン で見つけました(バーチ耐水合板)。 合わせて木工CNCでの加工サービスもあり、個人でも対応してもらえるようだったのでCADデータを送って見積り、発注しました。 |
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テツヤ・ジャパン に依頼していた合板が送られてきました。実家の前の道では4トン車は停められないことやパレットに載った荷姿を想像して、西濃運輸の営業所留めで依頼して、軽トラをレンタルして取りに行くことにしました。 |
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開梱したところ。丁寧に梱包してもらっていました。とても綺麗! |
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全て開梱して机の上に並べてみました。とにかく綺麗!そして高精度!自分の工作ではこのようには仕上げられないと思います。テツヤ・ジャパンに木工CNC加工を依頼して正解でした。 |
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バーチ耐水合板の断面。綺麗に積層が見えます。18mm厚で13層あります。 |
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早速加工に移ります。ルーターでR3で面取りします。 |
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ルーターで18mmの溝を掘りました。長い合板を定規にして綺麗に切ることができました。 |
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45度カットもルーターで行う事で高精度に綺麗に加工できました。 |
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ノミを使って溝を仕上げます。 意外とこれが早くて正確で綺麗に加工できます。 |
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貫通穴も木工CNCでプレカットしてもらっていましたがいくつかボール盤で皿ザグリを追加しました。 |
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インサートナットもこのタイミングで合板にねじ込みました。 |
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彫刻刀を使った加工も行いました。この彫刻刀、小学校の時に図工の授業で買ったもので、実家の自分の机から出てきました。役に立ちました。 |
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天板のみ黒色のステインで着色しました。 後から黒く塗りつぶすかもしれない箇所ですが木目が僅かに見えた方が綺麗と思って着色してみました。 |
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概ね部品の加工が完了したので順次貼り合わせていきます。 接着にはタイトボンドを使用します。 |
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貼り合わせでは見えないところにダボを打って接着で位置がズレないように位置合わせします。 |
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工作机の天板と側面を利用することで正確に90度に組み立てます。 |
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組立はダボを併用してボンド接着で行います。ダボマーカーを使って正確な位置に穴開けします。 |
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木工クランプを使ってしっかりと圧力を掛けて接着して組み立てていきます。 |
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だいぶ出来上がってきました。 |
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反対側の高度軸もダボをたくさん打って組み立てます。 |
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斜め45度の部材(厚さ9mmの合板)は後からボンドで貼り合わせました。ラッシングベルトを使って圧力を掛けながら乾燥を待ちます。 |
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乾燥後は出っぱった箇所をノコギリ・かんなを使って削り落として滑らかな形状にしました。この作業は力が必要で疲れました。 始めにノコギリで切り取ったところが少し深すぎて少し凹んだ箇所ができてしまいました。 かんなでの加工は意外と時間がかからず綺麗に正確にできました。 こういった削って調整の作業はかんなが良いようです。 最後に80番のサンドペーパーで形を整えて滑らかして誤魔化しました。 |
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ミラーボックスの内側にはGFRPを貼るため角に面木を接着しました。予め45度、67.5度に正確にカットできるよう3Dプリンターでジグを用意していたので簡単に綺麗に作ることができました。 |
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ミラーボックスの蓋も組み立てました。自作76cmドブの場合には蓋も密閉容器の一部なので強度が必要です。厚さ9mmの合板を使用しました。けっこう重いです。 |
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サンドペーパーを使って表面を綺麗にして、また貼り合わせ箇所はルーターでツライチになるよう加工しました。時間がかかりました。 天板のみ黒色のステインで再度着色して綺麗に仕上げました。 |
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ここから塗装です。各面に水性サンディングシーラーを2回、水性ウレタンニスを3回ずつ塗っていきます。 |
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塗料が垂れるのがイヤなので6面、向きを変えながら塗っていきます。6面塗ったら320番のサンドペーパーで研磨して平滑にして、さらに塗り重ねていきます。 |
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水性塗料なので臭いもほとんどなく乾燥も早くて作業が捗ります。が、さすがに大きく塗る面積も広いのでなかなか進捗しません。 |
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完成。塗装には丸4日必要でした。 |
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別の角度から。狙い通り綺麗に塗装できました。 木口も合板の積層が綺麗に見えています。 時間を掛けて、角は全て面取り、貼り合わせ面もルーターでツライチになるよう加工したので手触りも良好です。大変満足な仕上がりが得られました。 |
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保管のため工作部屋から出して車に乗せました。幅約90cm、日産ノートにギリギリ載りました。 |
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兄の家の普段使っていない仏壇の横で保管することにしました。ひとまずお盆前まで置かせてもらいます。うまくカモフラージュできてる? |
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ミラーボックスは密閉構造として、乾燥剤を入れて中を低湿度環境に保ちます。 乾燥剤と、それを入れるケースを用意しました。ケースにはΦ18mmの穴をたくさん開けました。 これを裏面側の蓋に取り付けて使用する予定です。 |
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ミラーボックスの蓋に圧力調整弁を取り付ける為の穴を開けます。 |
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きれいに加工できました。 |
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プロテクティブベント を蓋に取り付けました。これで圧力変動にも耐えられるはずです。 |
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設計変更に伴ってミラーボックスの蓋をルーターで追加工します。 ナットの収まるスペースを確保するためルーターで深さ3mm掘り下げました。 |
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うまく加工できました。 |
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フタの側面に養生テープを貼ってFRP加工の準備をします。 |
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FRP加工ではまず合板部分にシーラーを塗ります。 |
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次にガラス繊維を貼っていくのですがガラス繊維は直角には貼れないので直角を出すところは防水テープを貼ってガラス繊維の代替とします。 寸法を測ってハサミで切り込みを入れ、ぴったりきれいに貼り付けを試みます。 |
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防水テープを貼り終えました。きれいにシワなく貼るのに2時間近くかかりました。 このあともう1枚の蓋も同様に防水テープを貼り付けました。 |
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ガラス繊維もハサミで切断して準備します。 内側の丸は少し大きめに、外側はぴったりサイズで切り出して準備します。 |
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FRP樹脂に硬化剤を混ぜてローラーでガラス繊維に塗って馴染ませていきます。 気温は10度ぐらいだったので硬化剤は2%ぐらいを目安に加えました。 |
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2時間程度して半乾き位のタイミングでハサミを使って余分なガラス繊維を除去しました。完全硬化するとカチカチで除去困難ですが硬化中ならハサミやナイフで簡単に切れました。 ただし一箇所ガラス繊維が浮いてしまいうまく貼れていないところがありました。 ガラス繊維を載せる前にまず樹脂を塗って、その上にガラス繊維を載せるべきでした。 |
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時間が足りないので夜にも作業を実施。黒色のトップコートを塗布しました。 |
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翌朝しっかり乾燥していることを確認して触ってみるとけっこう凸凹していて、またガラス繊維が飛び出しているところもあって良くありませんでした。完成を焦って樹脂とトップコートの間のサンドペーパー掛けを省略したのが失敗でした。 サンドペーパーで入念に研磨して再度トップコートを塗布しました。 今回は平滑にきれいに仕上げることができました。 |
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次はミラーボックス本体のFRP加工です。 加工前にまだ加工していなかった主鏡光軸調整モーターのコントローラーの配線のためのφ22mm穴を開けました。 |
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ミラーボックスをひっくり返してまず裏面から養生を行います。 |
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合板の縁をマスキングテープで養生して、それ以外も養生用のビニールを張っていきます。 主鏡セル取り付け穴などの穴はマスキングテープで埋めました。 |
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表面も養生し、養生はこれで完成。 けっこう養生にも時間が必要で、ここまで3時間近くかかりました。 |
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この日は午後から雨の予報だったのでブルーシートで囲って雨対策しました。 |
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翌日いよいよFRP加工です。 まずガラス繊維をハサミで切ってちょうど良い大きさに準備します。 |
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反対側のガラス繊維も切り出して準備完了です。 |
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まず下地として合板にシーラーを塗ります。 |
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ミラーボックス内側にシーラーを塗って数時間乾かします。 |
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次に、(前回の反省を生かして)、まずFRP樹脂を塗り、次に予め形に合わせて切っておいたガラス繊維を載せ、さらにFRP樹脂を染みこませるようにローラーで塗っていき、ガラス繊維をシワ無く張り合わせていきます。 |
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細かい所もうまく貼ることができました。今回は浮くところもなく、狙い通りうまく貼れました。 写真のような凹部にも小さく切ったガラス繊維を貼って塞ぎました。 |
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半乾きの状態でハサミ・ナイフを使って余分なガラス繊維を切り取り、次にひっくり返して反対側もFRP加工しました。 その後反対側も半乾きの状態で余分なガラス繊維を除去してこの日はここまで。 十分に乾燥させます。 |
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翌日はトップコートを塗る準備からスタートです。 トップコートを塗布する前にサンドペーパーでFRP樹脂の表面を研磨して平滑に整えました。 |
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黒色のトップコートを塗布していきます。 |
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ひっくり返して反対側も塗布します。 |
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塗布してから4時間程度経過、概ね乾燥したので養生を取り除きました。 |
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余分をナイフで削って除去し、さらにサンドペーパーで断面を仕上げました。 これも思った以上に作業が進まず、時間がかかり、大変な作業でした。 |
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FRP加工から2日経過して概ね臭いも抜けたので保管場所である兄の家の仏間に運び込みました。 保管スペースを節約するためロッカーボックスに載せたのですが、ドブソニアンらしく見えて嬉しくなりました。 |
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ミラーボックスもだいぶ形になりました。 |
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ここからミラーボックスを仕上げていきます。 まずは蓋から。 FRP加工で塞がれた穴をドレメルで削って穴を開け直します。 |
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ミラーボックスの蓋の加工はこれで完成。 |
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取り付け用のM6ノブスターも取り付けました。 |
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上蓋を取り付けたところ。 |
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下蓋を取り付けたところ。良い感じに取り付けられました。 少しキツかったので貫通穴の直径を少し大きくして調整しました。 |
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ミラーボックス本体も仕上げていきます。 |
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カウンターウェイトを取り付ける設計変更しました。油性ペンでけがき線を入れます。 |
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木工ビットで穴開けして三角キリで面取りして仕上げました。このあとインサートナットをねじ込みました。 |
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その他、ドレメルやビットでボルト穴の修正を行いました。 |
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次にミラーボックスの工作で一番最初に作った FRP板 を高度軸に貼り付けます。貼る前に前にしっかりと養生しておきます。 |
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エポキシ系の接着剤でFRP板をロッカーボックスに貼ります。 |
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貼り合わせ後はクランプでしっかりと固定します。 これで丸一日乾燥させました。 |
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平行して自作したロールベンダーを使って反対側のレールを工作します。 自作ロールベンダーはバイスにボールベアリングをL字アングルで固定して作りました。 |
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曲げるのは厚さ3mmのアルミ板。ロールベンダーをビスで工作台に垂直に固定して作業開始。 |
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少しずつテンションをかけて転がして丸めていきます。 |
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ハンドルは無い方が回しやすくやりやすかったです。綺麗に簡単に加工できました。 |
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高度軸にアルミ板を貼っていきます。こちらも貼り合わせ前にしっかり養生してエポキシが余計なところにつかないようにしました。 |
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貼り合わせ後はしっかりとクランプで加圧して固定です。 |
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ミラーボックス単体としてはこれでほぼ完成。うまくできました。 |
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東京に持ち帰ってきました。 側面など塗装が不十分な所をレタッチして仕上げました。 |
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蓋も側面がFRP加工のあとのやすり掛けで塗装がとれた箇所をウレタンニス塗装し直しました。 |
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ミラーボックスは密閉できる構造とするため蓋にパッキンを貼り付けました。これは 3M スコッチ室内ドア戸あたりP型テープ2本 黒 EN-52 という製品で、断面がP型のゴムシールです。これでうまく密閉できました。 |
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