自作40cmドブソニアン自作60cmドブソニアン では天頂付近に向けると接眼部が高くなってしまい直接見ることが出来ません。 これまでいくつもの踏台や脚立を試してきました。 理想的には、軽く、嵩張らず、安定して、細かく高さが調整出来ることですが、なかなかそういったものはありません。 ここでは私のこれまでの紆余曲折を紹介できればと思っています。

StarStep Observing Chair(の同等品)

StarStep Observing Chair(の同等品)
StarStep Observing Chair(の同等品)。

Starmaster Portable Telescopes で以前市販されていた StarStep Observing Chair という踏み台・イスと同等のものが良いのではないかと思い、自作しました。 自分の車(Subaru Crostrek) のトランクにピッタリ入るよう、各部の大きさを調整しました。 踏み台としては、敷板をどのアルミパイプの上に乗せるかで高さを選ぶことができる構造です。 収納時は薄く、かさばりません。

最初に試作したものは高さを4段から選べるようにしたのですが、間隔が狭すぎて敷板の脱着がやりにくく、またアルミパイプに靴の先がぶつかって奥の方に立てないという不具合があり、本製作では3段にしました。 敷板も試作では適当な材料で作ったため少し強度不足でした。 そこで本製作では1x4材を使って「すのこ」のような構造で製作しました。 こうすることで強度は十分、また自宅では実際に「すのこ」として使えて便利です。 一方、脚は試作も本製作も2x2材で作ったため、少し強度不足でぐらぐらします。 いつか2x3材で作り直したと思っています。

踏み台として使用する場合には高さは13 cmか31 cmのどちらかを使用しています。 高さ107 cm付近に「手すり」があるため安定して見ることが出来ます。 高さ49 cmはほぼイスとして使用するのみで、まれに観望会などで踏み台として使っています。 ただし、13 cmと31 cmのどちらかというのは中途半端な高さで「微妙な中腰」や「微妙な背伸び」を強いられることがあり、次の「自作のすのこ」と併用することで快適に使用できるようになりました。

StarStep Observing Chair (の同等品) の仕様。括弧内は自作のすのこを併用した場合。
敷板の高さ13 cm, 31 cm, 49 cm
目の高さ171 cm, (180 cm), 189 cm, (198 cm)
敷板の大きさ80 cm x 39 cm (台形)
収納時の大きさ107 cm x 61 cm
収納時厚さ7 cm
重さ7.0 kg

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自作のすのこ

自作のすのこ
自作した「すのこ」(高さ9 cm)

StarStep Observing Chair(の同等品)単独では「微妙な中腰」や「微妙な背伸び」を強いられることがあったため自作しました。 2x2材、1x4材を用いて作りました。 名称の通り、自宅では実際に「すのこ」として使用しています。 高さは9 cmと、踏み台としてはかなり薄いものにしました。 が、この9 cmというのが「微妙な中腰」や「微妙な背伸び」の原因で、非常に重要なように思います。 StarStep Observing Chair(の同等品)と組み合わせて使うことで、高さ9 cm, 13 cm, 22 cm, 31 cm, 40 cm, (49 cm), (58 cm)にきめ細かく調整することができ、快適に観望することが出来るようになりました。

何もないときの私の目の高さは158 cmで、これは自作60cmドブソニアンの場合だと高度35°のときの接眼部の高さに相当します。 また自作60cmドブソニアンを天頂に向けたときの接眼部の高さは185 cmです。 そのため観望中はほぼ常にStarStep Observing Chair(の同等品)と自作のすのこの上に立っていることになります。

自作のすのこの仕様
天板高さ9 cm
目の高さ171 cm, 189 cm, (207 cm)
大きさ50 cm x 35 cm
重さ3.1 kg

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小原産業の踏み台 ST-629

ST-629
小原産業 ST-629
ST-529
小原産業 ST-529

小原産業 のプラスチック踏み台です。 軽くてコンパクトな踏み台が欲しくなり、日本で見つけ、米国に持ち帰りました。 ST-629 は実家近くのホームセンターで見つけ、ST-529 はアマゾンで見つけて買いました。 軽量、コンパクトで、ちょうど良い高さで気に入って使っています。 色もベージュで暗い観望地でもよく見えます。 また、けっつまずいても軽いので痛くないです。

小原産業 ST-629の仕様
天板高さ130 mm
大きさ300 mm x 380 mm
重さ0.9 kg
小原産業 ST-529の仕様
天板高さ200 mm
大きさ280 mm x 380 mm
重さ1.1 kg

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自作の踏み台

自作踏み台(22cm)
自作した踏み台(高さ22 cm)
自作踏み台(11cm)
自作した踏み台(高さ11 cm)

米国に転居したあと適当な高さの踏み台を見つけることが出来なかったので自作しました。 2x4材、1x4材を用いて作りました。 簡単に自作でき、丈夫なのでお勧めです。 高さは11 cm、22 cmのものを作りました。 ドブソニアンでの観望では「微妙な中腰」や「微妙な背伸び」を強いられることがあり、けっこう身体に堪えます。 この踏み台はそういった無理な姿勢にならないよう、細かいステップのものを作りました。 踏み台と重ね、33 cmの踏み台としても使用出来ます。 ただし、木で作ったため重いことが難点です。

自作の踏み台(22cm)の仕様
天板高さ220 mm
大きさ300 mm x 585 mm
重さ4.2 kg
自作の踏み台(11cm)の仕様
天板高さ110 mm
大きさ300 mm x 500 mm
重さ2.4 kg

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長谷川工業 SD-5

長谷川工業 SD-5
長谷川工業 SD-5

長谷川工業 のSD-5です。 自作40cmドブソニアン では天頂を向けたとき私の身長(167 cm)では覗くことが出来ないのでこの脚立を買いました。 機能としては普通の脚立と同じですが、このSD-5は収納時に厚さが60 mmしかないことが利点です。 コンパクトになるため、ちょっとした隙間に収納でき、とても便利です。 ただし天体観望用としてはステップとステップの間隔が広く、少し使いにくいように感じました。

長谷川工業 SD-5 の仕様
天板高さ540 mm
収納時長さ850 mm
収納時厚さ60 mm
重さ3.7 kg

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