網状星雲を 広視野スケッチ の技法で描きました。 2夜合計7時間50分かけて描きました。
(左, NGC6992, NGC6995, IC1340)
ノーフィルターだと淡くてあまり面白くないが、フィルターを使うとはっきりと星雲が浮かび上がり、とても素晴らしい見え方となる。
フィルターはUHCだけでも良かったが、LPS-D3を重ねた方がコントラストが良いように感じた。
空が緑色に感じたのでこの日は大気光があったのかもしれない。
星雲の北側の領域(NGC6992)は幾重にも筋が重なっているような見え方。
星雲の南側の領域(NGC6995, IC1340)はまさに網のように筋が入り組んで広がって見える。
もっと細かい領域まで見えていたと思うけれど、この倍率でのスケッチだとこれが限界。スケッチが難しい。
NGC6992 | はくちょう座 | 散光星雲 | 7.5等 | 60' | 1500光年 |
NGC6995 | はくちょう座 | 散光星雲 | 1500光年 | ||
IC1340 | はくちょう座 | 散光星雲 | 1500光年 |
スケッチ日時 | 2024年7月5日21時50分~26時10分(4時間20分) |
観測場所 | ハワイ島 マウナロア山 スイッチバックから1.4マイル (海抜2,670m) |
使用機材 | 自作60cmドブソニアン + IDAS LPS-D3フィルター + UHCフィルター + SIPS + Ethos 21mm(110倍、0.92度), スケッチの範囲は約1.1度×1.7度 |
(右, NGC6960)
北側は2本のフィラメントが捻れながら細く伸びて見える。このあたりが一番明るく見える。そして明るい恒星に重なるあたりで一旦ふあっと淡くなり、恒星の散乱光と重なって分からなくなる。
南側はV字に分かれて、さらにすっと伸びている。しかし広がっているため、淡い。恒星から少し南に行ったところに少し明るい領域が見られる。
星の多い領域と、少ない領域と、少し視野を振るだけで大きく異なり、星が見つからず星のプロットが大変だった。
つなぎ合わせた視野は2視野分程度だが、前日にスケッチしたNGC6992, 6995よりも難しいスケッチだった。
星雲もNGC6960のほうが淡く、描くのが難しかった。
NGC6960 | はくちょう座 | 散光星雲 | 9等 | 60' | 1500光年 |
スケッチ日時 | 2024年7月6日22時00分~25時30分(3時間30分) |
観測場所 | ハワイ島 マウナロア山 スイッチバックから1.4マイル (海抜2,670m) |
使用機材 | 自作60cmドブソニアン + IDAS LPS-D3フィルター + UHCフィルター + SIPS + Ethos 21mm(110倍、0.92度), スケッチの範囲は約1.0度×1.5度 |
網状星雲の全体像。 天体写真の技法の一つ「モザイク合成」を天体スケッチに応用しました。詳しくは スケッチのモザイク合成 を参照ください。
C33 (NGC6992)側に比べて円弧の形がはっきりせず、ほとんど直線に見える。 北は細く濃く、明るい星(52番星)のあたりでは円弧が反っているような構造が見える。 南側は2本の筋があるような感じで、淡く背景に広がっていくように見えた。 目が慣れたせいか、透明度が悪くなったのか、C33 (NGC6992)側より淡いように思う。 実際C34 (NGC6960)の方が少し淡いようです。
NGC6960 | はくちょう座 | 散光星雲 | 9等 | 60' | 1500光年 |
スケッチ終了日時 | 2008年6月30日25時20分 |
観測場所 | 蔵王山賽の磧(宮城県刈田郡蔵王町) |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + パラコア + Bandmate OIIIフィルター + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |
ものすごい透明度で、網状星雲がとにかく濃い。 円弧(衝撃波の面)が一様に連続しているように見え、場所により濃淡が異なる。 北は淡く2本の筋に別れるように広がり、南側は星に沿ってガスが複雑に入り組み、西側に淡く広がっていく。 淡いガスを表現する為、星はHB、星雲は2Bの鉛筆で描いた。
NGC6992 | はくちょう座 | 散光星雲 | 7.5等 | 60' | 1500光年 |
NGC6995 | はくちょう座 | 散光星雲 | 1500光年 | ||
IC1340 | はくちょう座 | 散光星雲 | 1500光年 |
スケッチ終了日時 | 2008年6月30日24時40分 |
観測場所 | 蔵王山賽の磧(宮城県刈田郡蔵王町) |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + パラコア + Bandmate OIIIフィルター + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |
かすかにガスが広がっているような感じに見えたのが、Pickering's Triangular Wispと呼ばれる天体のようです。 NGCもIC番号も付いていない天体ですが、OIIIフィルターを付けると、かすかにではありますが確かに存在を確認できます。 網状星雲と同じ超新星の残骸です。
Pickering's Triangular Wisp | はくちょう座 | 散光星雲 | - | 45' | - |
スケッチ終了日時 | 2008年7月1日25時30分 |
観測場所 | 東北大学天文同好会安達観測所 |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + Bandmate OIIIフィルター + パラコア + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |
網状星雲の全景を1枚のスケッチとして合成する為に描いた網状星雲付近の天の川です。 星はだいぶはしょっています。
網状星雲付近 | はくちょう座 | 天の川 | - | - | - |
スケッチ終了日時 | 2008年7月1日24時30分 |
観測場所 | 東北大学天文同好会安達観測所 |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + Bandmate OIIIフィルター + パラコア + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |
同じく網状星雲付近の天の川です。 ただ星をプロットしただけです。
網状星雲付近 | はくちょう座 | 天の川 | - | - | - |
スケッチ終了日時 | 2008年7月1日25時00分 |
観測場所 | 東北大学天文同好会安達観測所 |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + Bandmate OIIIフィルター + パラコア + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |
かすかに淡いガスが見える。 しかしこれが微光星なのか淡いガスなのかはまったく区別がつかなかった。 OIIIフィルターを付けているとは言え、天の川のまっただ中にある淡いガスを見つけることは容易なことではない。
NGC6974 | はくちょう座 | 散光星雲 | - | 6' | - |
NGC6979 | はくちょう座 | 散光星雲 | - | 7' | - |
スケッチ終了日時 | 2008年7月12日26時05分 |
観測場所 | 東北大学天文同好会安達観測所 |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + Bandmate OIIIフィルター + パラコア + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |
C33 (NGC6995), IC1340付近のさらに南側をスケッチしました。 淡いガスが広がっています。
網状星雲付近 | はくちょう座 | 天の川 | - | - | - |
スケッチ終了日時 | 2008年7月12日26時45分 |
観測場所 | 東北大学天文同好会安達観測所 |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン + Bandmate OIIIフィルター + パラコア + Nagler Type5 31mm (67倍, 1.2度) |