Arp273はハッブル宇宙望遠鏡の21周年記念に公開された画像で "A galactic rose"「バラの花」として紹介された特異銀河のようだ。 スケッチ当夜は事前に写真等は見ず、星図のみを頼りに先入観のない状態で、どう見えるか試してみた。
最初の印象としてはとても淡い。 まさに光のシミを見ているようで、注意してみないとわからなくなる。 視野東側の2重星が良い目印となる。 明るい方が黄色、暗い方が青色で、離角は小さい。 UGC1813はエッジ音のような、細長い形をしている。 これに対してUGC1810は楕円で、どちらの銀河も淡い。 さらにもう一つ、視野中央付近に淡い光のシミのようなものが見えたが、これは自信がない。 ゴーストか、暗い恒星の集まりか。 いずれにしても、何か淡く見えたように感じたのでスケッチではぼんやりと描くことにした。
帰宅後に写真と見比べたところ、視野中央の淡い領域はUGC1810から伸びる腕の位置に相当するようだ。 腕の濃い部分が見えたのだろうか。 それとも17.3等の恒星もあるようなので、これらが合わさって淡く見えたのだろうか。 いずれにしても、先入観のない状態で、特異銀河の雰囲気を感じることができ、非常に満足いくスケッチが描けた。 次に見るときはハッブル宇宙望遠鏡の写真のような、ぐるぐると巻く腕が実際に見えるかどうかに注目してスケッチしてみたいと思う。
UGC1810 | アンドロメダ座 | 銀河 | 12.9等 | 1.2'x0.5' | z=0.025 |
UGC1813 | アンドロメダ座 | 銀河 | 14.2等 | 0.8'x0.2' | z=0.024 |
スケッチ終了日時 | 2019年1月3日22時00分 |
観測場所 | ハワイ島 マウナロア山 スイッチバック (海抜2,550m) |
使用機材 | 自作60cmドブソニアン + SIPS + XW5 (460倍、0.15度) |