M101のスケッチ

M101のスケッチ

淡いが所々に星雲状の塊が見える。 中心から腕を辿っていくようにスケッチすると全体像が浮かび上がってきた。 腕は途中で何本にも分岐して面白い。 ギリギリ視野の端ぐらいのところにもいくつか星雲状の塊が見え、これもM101の一部なのかなと思った。

銀河の各部は Howard Banich 氏のスケッチ を参考に同定を試みた。 Sky and Telescope 誌の2013年6月号に記事があるそうだ。

銀河中心から外側に向かって、中心からすぐ北に見える星から時計回りに腕が見え、E → C → NGC5461 と腕が伸びる。 腕は C で2本に分岐し、さらに B で二本に分岐する。 腕は B のすぐ北の二つの暗い星に重なるように見え、さらにその先にも淡く見えた(が実際は腕はなく、恐らくこれは淡い星を見間違えたと思われます)。 B から分岐した腕は淡く広がるものの H → G への流れは比較的よく見え、他にも銀河を取り囲むようにぐるっと回ってそれぞれ F や NGC5451に続く腕が見られる。 F を通る腕は淡いがすっと南に伸びていて、そのずっと先に NGC5455 に繋がるような感じがした。 また NGC5451 を通る腕は大きくぐるっと巻いていて、(スケッチの視野にはないけれど)NGC5449 → NGC5447, NGC5450 へと、淡い星雲状の塊が列になっているように見えた。 さらに E と F との間にもう一本腕がある。 この腕は E と F のぐらいから、NGC5453 → NGC5458 → D と淡く繋がっていく。 D と NGC5461 もうっすらと繋がっているように感じた。

なおロス卿のスケッチ(正確にはロス卿の6フィート望遠鏡を使った Mr. S. Hunter のスケッチ)は Earl of Rosse, "On the Construction of Specular of Six-Feet Aperture; and a Selection from the Observations of Nebulae Made with Them", Phil. Trans. Roy. Soc., 151, 681 (1860) の49ページと73ページに見ることができる。 コメントを翻訳(意訳)すると「大きな渦巻き、淡い、いくつかの腕と星雲状の塊、少なくとも14分角の大きさ」といったところ。 今回のスケッチとも概ね一致して、内心ほっとした。

天体のデータ
M101 (NGC5457)おおぐま座銀河7.5等28.5'x28.3'2410万光年
NGC5447おおぐま座M101の一部n/an/an/a
(NGC5449)おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5450おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5451おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5453おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5455おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5458おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5461おおぐま座M101の一部n/an/an/a
NGC5462おおぐま座M101の一部n/an/an/a
スケッチデータ
スケッチ終了日時2021年2月12日25時40分
観測場所ハワイ島 マウナロア山 スイッチバックから1.4マイル (海抜2,670m)
使用機材自作60cmドブソニアン + SIPS + Morpheus 6.5mm (340倍、0.22度)

M101 回転花火銀河 (NGC5457)

M101のスケッチ

はじめは中心部のみが見えましたがよく見ると腕が3本?ぐらい見えたように思います。 これらの腕のうち、東側の腕が一番よく見えた。 等級は8等と明るいようですが実際はもっともっと淡く、空がよいときでないと腕までよく見えないようです。

天体のデータ
M101おおぐま座銀河8等20'2500万光年
スケッチデータ
スケッチ終了日時2008年4月5日26時05分
観測場所東北大学天文同好会 安達観測所
使用機材自作40cmドブソニアン+パラコア+Nagler Type4 22mm(95倍, 0.85度)