高倍率にすると詳細が見えてきて、1600倍でスケッチしてみた。 星は少しシャープ感に欠けるが星雲の細かい所はこの倍率の方が良いと思った。 中心星、内側のリング、外側のリングといった同心円状の構造がみえる。 ほとんど綺麗な円形だが、よく見ると内側のリングは北北東-南南西方向に少し長い楕円系で、滑らかに繋がっているわけではなく、所々切れていて、全部で4つの明るいところが見えた。 また北北東側は2重になっているように見えた。 外側のリングは南南西部分が他より少し明るい。 外側のリングも途切れ途切れで、滑らかに繋がっているわけではない。 星雲とその外側の境界ははっきりしていた。 なお北に明るい黄色い星が見えたが、ちょうどこの倍率だと視野の外となった。
スケッチした倍率は1600倍と、手持ちの機材で最大の倍率にしてみたが、意外とこれがよく見えて面白かった。 エスキモー星雲は赤緯+20.9度とハワイ島ではほぼ天頂通過することもあって、天頂通過後はほぼ高度軸のみを動かせば追尾できた。 ただし約10秒で視野から出ていってしまうため「見て」「描いて」「再導入して」とスケッチはとても大変だった。
C39 エスキモー星雲 (NGC2392) | ふたご座 | 惑星状星雲 | 9.1等 | 0.7' | 3000光年 |
スケッチ終了日時 | 2022年2月4日25時00分 |
観測場所 | ハワイ島 マウナロア山 観測所前の駐車場 (海抜3,400m) |
使用機材 | 自作60cmドブソニアン + SIPS + 2.5x Powermate + XW3.5 (1600倍, 0.04度) |
エスキモー星雲とは星雲の周りの淡いガスの形が北極圏の先住民族の民族衣装に付いているフードに例えられ、そう呼ばれてるらしい。 ただし何度見てもどれがフードなのかいまいち分からない。 中心は恒星のようで、中心星が見えているのかもしれない。 (中心星は10.5等で、はっきり見ることができるそうです。 なので中心星が見えていたのだと思います。) ホームズ彗星 も始めはこのような感じに見えていた。
C39 エスキモー星雲 (NGC2392) | ふたご座 | 惑星状星雲 | 9等 | 0.8' | 2500光年 |
スケッチ終了日時 | 2009年10月20日26時50分 |
観測場所 | 東北大学天文同好会安達観測所 |
使用機材 | 自作40cmドブソニアン+パラコア+Ethos 13mm(160倍, 0.61度) |