ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像で有名な銀河団、セイファートの六つ子。
しかしとにかく淡い。
そしてほとんど何も見えない。
息を大きく吸って、脳や目に酸素を与え、さらにスケッチの照明もOFFにして、じっと見続け、やっと見えてくる。
銀河は3つ(a, b, c)は比較的よく見えるが、それ以外は非常に淡い光がかすかにあるかないか、といったところ。
見えている3つの銀河も見えるか見えないかの限界ギリギリの大きさ・明るさ。
近くの暗い恒星を淡い銀河だと勘違いしたり、また、銀河の存在しないところに淡いガスがあるように感じたりもした。
Tidal Tailもそれっぽい位置にそれっぽいものが見えたように思ったが、本当にこう見えたのか今となってはかなり怪しい。
とにかく非常に淡く、小さく、大変なスケッチだった。
結局、間違いなく見えたのは銀河3つ。
銀河団のニックネームは「セイファートの六つ子」だが、実際に見えた印象からは、「セイファートの三つ子」。
天体データ
NGC6027a | へび座 | 銀河 | 14.8等 | 0.9'x0.6' | 1億9000万光年 |
NGC6027b | へび座 | 銀河 | 15.3等 | 0.5'x0.3' | 1億9000万光年 |
NGC6027c | へび座 | 銀河 | 15.3等 | 0.5'x0.3' | 1億9000万光年 |
(NGC6027d) | へび座 | 銀河 | 16.5等 | 0.7'x0.2' | 1億9600万光年 |
(NGC6027e) | へび座 | 銀河 | 16.5等 | 0.3'x0.3' | 8億8000万光年 |
スケッチデータ
スケッチ終了日時 | 2019年5月10日27時55分 |
観測場所 | ハワイ島 マウナロア山 スイッチバック (海抜2,550m) |
使用機材 | 自作60cmドブソニアン + SIPS + XW5 (460倍、0.15度) |