M57 のすぐ近くに見える銀河。 これまで何度も挑戦してきたが、いまいちよく分からなかった。 今回色々と倍率を変えて試してみたところ、460倍で見ることで、ぼんやりとその存在を知ることが出来た。 銀河が小さいためか、320倍では低倍率すぎてよくわかなかった。 逆に680倍だと銀河が淡いためか、暗くてこちらもよく分からなかった。 よって私の機材だと460倍がベストだった。
ただしIC1296が見えたといっても、ぼやっとした淡い楕円の塊にしか見えなかった。 そらし目で長く見続けているとなんだか構造のようなものが見えるような感じもあったが、非常に淡く、かすかで、確信が持てるほどには見えなかった。
ちなみに、すぐ近くのM57は中心星もはっきり見えた。 この中心星は15.2等なので簡単に見えるはずなのだが、M57のリングの中(ドーナッツの穴の中)は比較的明るい星雲で満たされているため、コントラストが悪く、そのため見えにくいようだ。 今回はIC1296を見るために460倍を選択したが、M57を見るのであれば680倍か920倍のほうが面白いと思った。 楕円のリングは一様な明るさではなく、明るい部分や暗い部分があり、とても複雑。 またリングの内側の境界部分は刷毛で掃いたような連続的ななめかに変化しているが、リングの外側はシャープで非連続的に変化しているように感じた。 M57はまた別の機会に可能な限りの高倍率でスケッチしてみたいと思う。
NGC1296 | こと座 | 銀河 | 14.3等 | 1.1'x0.8' | - |
M57 | こと座 | 惑星状 | 8.8等 | 3'x2.4' | 2300光年 |
中心星 | こと座 | 白色矮星 | 15.2等 | - | 2300光年 |
スケッチ終了日時 | 2019年5月10日26時35分 |
観測場所 | ハワイ島 マウナロア山 スイッチバック (海抜2,550m) |
使用機材 | 自作60cmドブソニアン + SIPS + XW5 (460倍、0.15度) |