自作76cmドブソニアンを設計していく中でこのサイズの望遠鏡となると望遠鏡そのものの機能や構造よりもどうやったら安全に確実に運用できるかといった検討に時間と工夫が必要なことに気が付きました。

主鏡洗浄方法の検討
主鏡洗浄方法の検討
  1. 望遠鏡の組み立て
  2. 望遠鏡の車載
  3. 主鏡木箱の納品
  4. 主鏡の搭載
  5. 主鏡の洗浄

1. 望遠鏡の組み立て

当初はこれまで40cmや60cmでやってきたやり方を単に踏襲すれば良いと考えていましたが、何度か76cmを運用するうちにこれではダメだと分かりました。 トップケージが重く、取り付け位置が高く、そしてなにより直径が大きいため、トップケージの組み立てが困難でした。 そこで「中間リング」を使って組み立てる方式に改めました。

OPE-04 1. ロッカーボックス・ミラーボックスの設置

まずロッカーボックスとミラーボックスを観望場所に設置します。 自作76cmドブはその重量からミラーボックスは保管時もロッカーボックスに常時載せたままの想定です。
OPE-05 2. トラス棒の組み立て

トラス棒4セットをミラーボックスに取り付けて組み立てます。 不等長のトラスのためどこにどれを取り付けるかは自明で迷いなく組み立てできるはずです。
OPE-05a 3. 中間リングの取り付け

トラス棒の先端に中間リングを取り付けます。 中間リングは望遠鏡を天頂に向けた状態で取り付けます。 中間リングの重さは約2kg、容易に載せることができるはずです。 高さは約206cmのためギリギリ脚立無しでも届きそうですが無理せず脚立に乗って中間リングを取り付けます。
OPE-06 4. 鏡筒を傾ける

鏡筒を傾けます。 中間リングでトラスを固定しているため安心して望遠鏡を傾けることができます。 なおこの状態ではバランスが合っていないためアイピースボックスをカウンターウェイトとします。 鏡筒は10度ぐらいまで大きく傾けます。
OPE-06a 5. トップケージの取り付け

鏡筒を傾けた状態で中間リングにぴったり重なるようにトップケージを取り付けます。 トップケージと中間リングの接続はM8ネジ4本、だるま穴を利用することでナットを付けたまま簡単に取り付けでき、かつ、手を離してもトップケージが勝手に落ちない設計とします。 これで安全にトップケージが取り付けられました。
OPE-06b 6. 地側のフタの取り外し

この状態ではまだまだボトムヘビー、まずは地側のフタを取り外します。 地側のフタには乾燥剤を仕込んでいるので撤収時には乾燥剤を新しいものに交換します。
OPE-07 7.ファインダーの取り付け

まだまだボトムヘビー、ここでファインダーを取り付けます。 ファインダーは地面に立った姿勢で覗きやすいよう天側のトラスに取り付けます。 ヒーターの配線、主鏡モーターコネクタの取り付けもこのタイミングで行います。
OPE-08 8.天側のフタの取り外しと遮光板の取り付け

カウンターウェイトとしていたアイピースボックスを外して望遠鏡を天頂に向けて天側のフタを取り外します。 これで概ねバランスがとれました。

フタを取り外したらプラ段で作った遮光板を取り付けます。 遮光板は主鏡がむき出しで怖いので毎回つけることにしました。
OPE-08b 9. 結露防止ヒーターとポータブル電源

ロッカーボックスからシャフトを引き出してポータブル電源を載せます。 またポータブル電源にヒーターの配線を接続します。 結露防止用のヒーター(アイピース、SIPS、ファインダー、副鏡、それぞれ約100Ω約1.5Wの発熱)への配線はトラス棒の中を通すことで簡単に組み立てられるようにします。
OPE-08a 10. 光軸調整とファインダー合わせ

光軸調整はチェシャとオートコリメーターを使います。 主鏡の光軸はモーターで調整します。 副鏡はネジを手で回します。 光軸はあまりズレないようで、レーザーコリメーターでラフに合わせれば概ねオートコリメーターで像が4つ見えるようになります。

光軸調整が完了したあとファインダーを合わせます。 接眼部にSIPSと低倍率のアイピース(Ethos 21mm)を取り付け、北極星を使ってファインダーの向きを主鏡と一致させます。
OPE-11 11. 温度順応


温度順応はQuartz鏡の場合20~30分で完了するはず、組み立てと調整を終える頃には星像もシャープになっているはずです。 これで準備完了、観望開始です。

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2. 望遠鏡の車載

自作76cmドブソニアンの総重量は約 160 kg と予想されるためどうやっても人力で持ち運べる重さを超えてしまいます。 さらに嵩張るため軽バンやミニバンに車載するにはスペース効率の良い格納方法も考える必要があります。 そこで1人でも安全・確実に車載できる方法を検討します。

OPE-25 a. バイキングアーム

バイキングアーム は最大150kgの重量物を保持しながら特許のロック&リリース機構で上下の微調整が可能な多機能ツールです。 バイキングアームを使って自作76cmドブのロッカーボックスを持ち上げ、四隅にキャスターを取り付けることを考えました。 バイキングアームは2つ購入しました。
30in-RBB-409-p c. キャスター

ロッカーボックスの四隅に キャスター を取り付けます。キャスターは直径150mmの 空気入りタイヤの製品を選定し、不整地での運搬を可能として望遠鏡への衝撃を和らげます。 空気入りタイヤだとすぐ空気が抜けるのでゴム製のものに交換しました。 自作のホルダーへの取り付けのため角は3箇所切り欠きます。 また車のホイールハウスと干渉するため固定レバーは先端を切断することにしました。
30in-RBB-419-a c. キャスター

4つ使うキャスターのうち2つは直進しかできないように改造しました。 これで車からの出し入れで車輪が回転することがなくなり快適に作業できるようになりました。
OPE-10 d. キャスターホルダー

キャスターを簡単に着脱できる自作ホルダーを考えました。 キャスターは横からスライドさせてホルダーに入れ、M10のロックネジ1本で固定します。
30in-OTR2-139-P e. 車いす用スロープ

長さ約3mの 車いす用のスロープ を使って望遠鏡を人力で押して車載することを考えました。耐荷重は1本で125kg、2本で250kgなので問題ないはずです。
OPE-23 f. 車のフロアパネル

シートの傷防止や完全なフラットにできた方が車載が容易なことから車にはフロアパネルを敷きます。フロアパネルは 市販 されているものを改造して1x2材、1x4材で下駄を履かせてネジ穴を追加します。タイダウン用のM16アイボルトも用意します。
30in-OTR2-501-p g. 電動ウィンチ

車載のためDC12Vで駆動する 電動ウィンチ を用意します。 人力でも押し上げて車載できる程度の力 (約32kgf) ですが車載の際の位置や角度の調整等を考えて電動ウィンチを使用します。
OPE-01 1. トップケージの収納

トップケージ・ミラーボックス双方の形状を工夫することでトップケージはミラーボクスの上に載せられる構造としました。 ミラーボックスの天側のフタにトップケージ搭載用のアタッチメントを用意して、保管状態でトップケージを載せられるようにします。
OPE-02 2. キャスターの取り付け

バイキングアームを2つ使用してロッカーボックスを持ち上げ、キャスターを四隅に取り付けます。 バイキングアームを使用することでキャスターの着脱が可能になりました。 今回の設計の肝です。 軽い力でゆっくりと安全に望遠鏡全体を上下動できます。
30in-otr2-519-a 3. 車載の準備

軽バン (N-VAN) の荷台にはフロアパネルを敷いてフラットにします。 電動ウィンチは助手席付け根のタイダウンフックに固定します。
OPE-15 4. 車載

車いす用の長さ約3mのスロープを敷板にかけ、望遠鏡を電動ウィンチで引き上げて車載します。 N-VANの場合荷台は敷板込みで高さ556mm、傾斜は11.4度、よって水平方向に30kgf程度の力で押せば載せられる計算で、人力でもなんとかなる程度のはずです。
OPE-16 5. 電動ウィンチの使用

N-VANはホイールハウスが出っぱっていてフロア幅が905mmしかありません。 自作76cmドブは設計上ギリギリ入るはずですが人力で押して支えながら位置や角度を微調整するのは困難です。 そこで望遠鏡の出し入れでは基本的に電動ウィンチで荷重を支え、人は望遠鏡の位置や角度の調整のみ行えばよいようにします。 これで確実に車載できると考えました。
OPE-21 6. 車載レイアウト

望遠鏡は四隅を荷締めベルトでタイダウンフックにかけて固定します。 N-VANに十分収まることがわかりました。

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3. 主鏡木箱の納品

自作76cmドブソニアンの主鏡は自重が 43 kg 程度と人力で運べる重さではなく、またガラスのため取り扱いも特別な注意が必要です。 そこで主鏡の木箱の納品について検討しました。

30in-OTR1-209-p a. 主鏡木箱

主鏡は木箱に入って納品されます。 サイズは102cm x 102cm x 41cm程度、重さ106kgと重く大きく、取り扱いが大変そうです。
配送は運送会社の営業所留めとし、軽トラで受け取りに行って、営業所のフォークリフトで軽トラの荷台に載せてもらう想定でいます。
30in-OTR1-329-A b. 単管パイプ三脚(3m)

自宅にはフォークリフトはないため主鏡の木箱を軽トラから降ろす方法を考えないといけません。 そこで単管パイプ三脚を用意します。軽トラからの積み下ろしでは3mの単管を使用します。三脚の角度は65度となるようロープ(1辺の長さ2.3 m)で調整・固定して使用します。工具は13mmスパナと6mmの六角レンチを用意します。これで自宅でも木箱を扱えそうです。
MNT-20 c. レバーホイスト

木箱の吊り上げでは0.5トンのレバーホイストを使います。チェーンブロックでも良いのですが、チェーンがジャラジャラして主鏡にぶつかりそうなのでレバーホイストを選択しました。余ったチェーンは百均で買った布袋に入れて垂れないようにします。
30in-OTR1-229-a d. 木箱運搬台車

自宅にはパレットジャッキもなければフラットなコンクリート床の倉庫も無いため、主鏡の木箱を軽トラから降ろした後は自作したキャスター付きの台車に載せて自由に動かせるようにします。
MNT-09 1. 軽トラ荷台からの吊り上げ

軽トラの荷台は概ね高さ660mm、軽トラを単管パイプ三脚の下に停め、荷台に載った主鏡木箱を単管パイプ三脚とレバーホイスト、4mのナイロンスリング2本、シャックルを使って吊り上げます。その後軽トラを移動させて三脚の下にスペースを作ります。
MNT-10 2. 木箱運搬台車へ載せる

軽トラを移動させたあとは主鏡運搬台車を単管パイプ三脚の下に入れ、台車の上に木箱をゆっくりと降ろして載せます。これで安全に地面に降ろせました。なお主鏡木箱と主鏡運搬台車はラッシングベルトで(念のため)固定します。
MNT-22 3. 主鏡の検品と吊り治具の干渉確認

納品したら早速木箱の蓋の外して主鏡を確認します。作業は車庫の下に移動して行います。。鏡面保護のための段ボールや紙は一旦外しますが作業後は元に戻しておきます。主鏡吊り治具がセットできそうかもこのタイミングで確認します。確認後は乾燥剤を交換して蓋をして保管します。

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4. 主鏡の搭載

主鏡を木箱から取り出してミラーボックス・主鏡セルに載せる方法も検討しました。 検討の結果、以下の方法をとることで安全に主鏡を搭載できると考えました。

MNT-21 a. 主鏡モックアップ

合板と3Dプリンターで作った部品を組み合わせて主鏡のモックアップを製作します。実際の主鏡を吊る前に主鏡モックアップを使ってここに書いた手順に従ってリハーサルを行って作業手順と安全性を確認します。 2.5kgのダンベルを8コ取り付けて重さ29.2kg、重さ0.3kgの副鏡モックアップと組み合わせて望遠鏡のバランスが合うように作りました。
30in-OTR1-329-A b. 単管パイプ三脚(2m)

2mの単管パイプに交換して使用します。3mのままでも良いのですが脚立を使わないとレバーブロックに手が届かないのと低くなれば車庫の下でも使えるようになるのでそうします。2mの単管パイプ三脚の角度も65度となるようロープ(1辺の長さ1.5m)で調整・固定します。工具は13mmスパナと6mmの六角レンチを用意します。
MNT-20 c. レバーホイスト

主鏡搭載でも0.5トンのレバーホイストを使います。その他、シャックル、1mのスリング等も用意しておきます。余ったチェーンは百均で買った布袋に入れて垂れないようにします。
30in-OTR1-339-A d. 主鏡吊り治具

主鏡を木箱から出すための専用の吊り治具を自作します。 ぴったりサイズの吊り治具で、主鏡を確実につかんでレバーホイストで吊ってゆっくり引き上げます。 主鏡は裏面の端を4点で支えます。
MNT-10 e. 主鏡木箱と主鏡運搬台車

主鏡木箱は主鏡運搬台車に載った状態で保管されていると仮定します。主鏡の搭載としてもこの状態で準備しておきます。
MNT-23 f. ミラーボックスとロッカーボックス

主鏡セルを組み込んだミラーボックスは予め天側・地側のフタを外した状態でロッカーボックスに載せた状態にしておきます。 またロッカーボックスの四隅にはキャスターを取り付けて自由に動かせる状態にしておきます。
30in-OTR1-459-A g. ジャッキ治具

主鏡を主鏡セルに搭載するのには車載ジャッキ(パンタグラフジャッキ)を使用します。電動化した車載ジャッキに自作した三つ叉の治具で主鏡を裏面から3点で支え、ゆっくりと主鏡セルに降ろします。ジャッキ治具の位置は四隅の3箇所、アイボルトに紐をくくりつけてそれを引っ張ることで調整します。配線は赤をプラスに接続で上昇になります。
30in-OTR1-529-A h. 主鏡仮置き用の角材(2x3材)

主鏡をミラーボックスの上に仮置きするための角材(2x3材)を2本を用意します。この角材を取り外す時に主鏡の裏面にぶつけてしまう可能性があるため単なる角材ではなく長さ500mmの寸切りボルトを取り付けてこれをハンドルにすることを考えました。
30in-OTR1-559-A i. ガードレール

主鏡をミラーボックスの上に仮置きしたり主鏡をジャッキで持ち上げたりする際にどうしても主鏡は不安定になってしまいます。そこで転倒防止や位置ズレ防止のためガードレールを用意します。ガードレールはミラーボックスの上に載せて使います。
MNT-3 1. ミラーボックス側の準備

まずガードレールと主鏡仮置き用の角材(2x3材)2本をミラーボックスの上に置きます。 次にジャッキ治具をロッカーボックスに設置します。ジャッキはある程度上げておきますが仮置き用の角材よりも少し下げた高さにしておきます。
MNT-12 2. 主鏡木箱側の準備

単管パイプ三脚(2m)にレバーホイストと吊り治具を吊り下げた状態で、主鏡運搬台車に載せた主鏡木箱を移動させて三脚の真下になるよう設置します。 この状態で木箱の蓋を外し、開梱していきます。
MNT-13 3. 主鏡木箱の開梱

主鏡木箱の蓋を外して内部の緩衝材をとって主鏡を取り出します。この状態では主鏡の表面にはまだ鏡面保護用の紙や段ボールがマスキングテープで固定されているはずです。吊り治具のコの字の金具をセットして主鏡を吊り上げて木箱から取り出します。
MNT-14 4. 主鏡の吊り上げ

吊り治具で主鏡をつかんでレバーホイストで吊り上げて十分な高さまで吊り上げたら主鏡木箱と主鏡運搬台車をどかします。
MNT-16 5. 主鏡の吊り降ろし

#1で準備したミラーボックスを#4で吊り上げた主鏡の真下になるように移動します。レバーブロックを操作して主鏡を降ろし、仮置き用の角材(2x3材)の上に主鏡が載ったらコの字金具を外して吊り治具を外します。降ろした後は吊り治具が主鏡にぶつけないよう慎重に操作して邪魔にならない高さまで吊り上げます。
MNT-02 6. 主鏡の仮置きと移動

主鏡はいったんミラーボックスの上に置いた角材(2x3材)の上に仮置きします。周囲はガードレールで囲われているため転倒の心配もないはずです。この状態で三脚の下からミラーボックスを移動させます。その後、主鏡の鏡面保護用の紙や段ボールを取り除きます。
MNT-17 7. ジャッキを使った主鏡の搭載

ジャッキ治具で主鏡を持ち上げ、仮置き用の角材を慎重に取り外した後、主鏡をゆっくりと降ろして主鏡セルに載せます。車載ジャッキ(パンタグラフジャッキ)はDCモーターで電動で駆動させます。これで主鏡を安全に主鏡セルに載せることができました。
MNT-18 8. ジャッキ治具の取り外し

ミラーボックスを少し(20~30度)傾けた状態でジャッキ治具を後方にずらしてジャッキ治具を取り外します。ジャッキ治具の位置は四隅のアイボルトに紐をくくりつけて隙間から紐を引っ張って調整します。ミラーボックスは荷締ベルトで引っ張って傾けます。これでジャッキ治具も取り外せました。
MNT-19 9. ミラーカバーの取り付け

最後に天側と地側の2枚のミラーカバーを取り付けて作業完了です。主鏡を安全に望遠鏡に搭載できました。

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5. 主鏡の洗浄

光学性能を維持するためには主鏡洗浄を定期的に実施する必要があります。 しかし主鏡を主鏡セルから外す作業はそれなりに危険が伴い作業中に主鏡を破損させてしまう恐れがあります。 そこで専用の治具を用意して安全に主鏡洗浄が実施できる方法を検討しました。

30in-OTR3-149-A a. 主鏡運搬カート

主鏡をミラーボックスから洗浄台に安全に移動させるための専用の低床のカートを用意します。 直径35mmのラジアルベアリング8コを車輪としてアルミ板のレールの上を滑らかに転がるように製作します。なお主鏡はこの主鏡運搬カートの上で洗浄することになります。
30in-OTR3-439-A b. 主鏡洗浄作業台車

主鏡洗浄の作業を行うための専用の作業台・台車を用意します。 主鏡洗浄作業台車も直径150mmのキャスターを取り付け、自由に動かせるようにします。 主鏡の転倒防止や作業中の意図しない主鏡への接触に備え、周囲は12mm厚の合板で囲いを取り付けることにしました。
30in-OTR-329-A c. 単管パイプ三脚(2m)

洗浄後の乾燥工程で主鏡運搬カートの片側を吊って主鏡を傾けるために単管パイプ三脚を使用します。洗浄では2mの単管パイプを使用します。三脚の角度は65度となるようロープ(1辺の長さ1.5m)で調整・固定します。工具は13mmスパナと6mmの六角レンチを用意します。
MNT-20 d. レバーホイスト

0.5トンのレバーホイスト、シャックル、1m、4mのスリングを適宜使用します。 たるんだチェーンが主鏡にあたらないよう、またレバーホイストについている油が洗浄した主鏡に落ちないよう、余ったチェーンは百均で買った布袋に入れます。
MNT-21 e. 主鏡モックアップ

主鏡洗浄作業でも実際の作業前に主鏡モックアップを使ってここに書いた手順に従ってリハーサルを行って作業手順と安全性を確認します。
MNT-19 f. ミラーボックス

ミラーボックスは車から降ろした状態で用意しておきます。
30in-OTR1-459-A g. ジャッキ治具

主鏡を主鏡セルから着脱するためジャッキ治具を使用します。 ジャッキは赤プラスで上昇です。
OTR3-229-A h. ミラーボックスに置くレール

主鏡運搬カートの移動のためミラーボックスのにレールを敷いてこの上を移動させます。 2x3材の角材に3mm厚のアルミ板をネジ止めしてレールとしました。ほぼ仮置き用の角材と同じですが、アルミ板でレールを作ることで脱線防止対策としています。
30in-OTR1-559-A i. ガードレール

ジャッキ治具で持ち上げた主鏡は不安定なので転倒防止や位置ズレ防止のためガードレールを使用します。これをミラーボックスの上に載せて使用します。
MNT-27 1. 主鏡洗浄作業台車側の準備

主鏡運搬カートを載せた主鏡洗浄作業台車を単管パイプ三脚の下にセットします。位置は主鏡運搬カートの片側を吊り上げて主鏡を傾ける時にちょうど良い位置とします。
ここで主鏡運搬カートと主鏡洗浄作業台車を固定する金具、囲いの一部は外しておきます。主鏡運搬カートの主鏡側面サポートもこのタイミングで外しておきます。
MNT-24 2. ミラーボックス側の準備(その1)

ミラーボックスを傾けて地側のフタを外します。
MNT-18 3. ジャッキ治具の設置

ミラーボックスを少し(20~30度)傾けた状態でジャッキ治具を後方から入れ、望遠鏡を徐々に天頂に向けながらジャッキ治具も滑らせて前方に寄せ、最終的に主鏡は真上を向いた向き、ジャッキ治具は中央になるよう設置します。ジャッキ治具の位置は四隅のアイボルトに紐をくくりつけて隙間から紐を引っ張ることで調整します。
MNT-26 4. トラス棒取り付けねじの取り外し

(設計ミスで)トラス棒の取り付けネジが主鏡運搬カートの動きと干渉することが分かりました。そこでこのタイミングでトラスパイプ取り付けネジを取り外します。干渉して取り外す必要があるネジは合計で2本です。
MNT-17 5. ミラーボックス側の準備(その2)

天側のフタを取り外し、ミラーボックスの上にガードレールを設置します。
MNT-28 6. ミラーボックス側の準備(その3)

ミラーボックスを主鏡洗浄作業台車にぴったり付けて固定します。ミラーボックスと台車がズレないようラッシングベルトで固定して作業します。これでようやく作業準備が完了です。
MNT-29 7. 主鏡のジャッキアップ

ここから実際の作業です。ジャッキ治具を使って主鏡をジャッキアップします。
MNT-30 8. ミラーボックスレールの設置

主鏡の下にミラーボックスレールを設置します。主鏡にぶつからないよう慎重に設置します。レール設置後はミラーボックス上に置いたガードレールの一部を取り外し、主鏡運搬カートの通り道を確保します。
MNT-31 9. 主鏡の運搬

レールの上を転がして主鏡運搬カートを主鏡の下に入れ、主鏡ジャッキを下げて主鏡をカートの上に載せます。主鏡が完全にカートの上に載ったらカートを走行させて主鏡洗浄作業台車に移動させます。
MNT-32 10. 主鏡運搬カートの固定

主鏡運搬カートを主鏡洗浄作業台車に固定します。まず支点となる金具を取り付け、次にΦ10mmの鉄丸棒を取り付け、カラーで固定します。
MNT-35 11. 主鏡の洗浄

ミラーボックスを動かしてどかして、さらに主鏡洗浄作業台車に囲いを取り付けると主鏡の運搬作業は完了です。安全に主鏡を洗浄台車まで運搬することができました。
次に主鏡はこの状態で洗浄します。洗浄の頻度は1年に1回程度、お風呂から温水をホースで引っ張ってきて屋外で行う想定です。 鏡面の高さは地面から約66cm、楽な姿勢で洗浄できそうです。
MNT-36 12. 主鏡の乾燥

主鏡洗浄後は主鏡運搬カートの片側を吊り上げて主鏡を傾けて乾燥させます。 水滴はエアコンプレッサーで飛ばして水滴が残らないようにします。これで主鏡洗浄の方法も確立しました。

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