M27 あれい状星雲 (NGC6853)のスケッチ

中心星から北東-南西方向に明るい棒状の領域が見え、それを北北西-南南東方向に楕円というよりもレモンのような形に淡い領域が重なる。 明るい領域はクランピーではないが濃淡があり、塊や筋が見え、またそれらと比較して暗い領域も見え、複雑に入り組んでいる。 明るい領域だけ見ると中心星に対しては非対称で、北側の大きく弧になってはっきり見える一方で南側の弧は淡い。 中心星付近には暗黒帯というよりも単に明るいガスが無いだけだと思うけれど、非対称なガスの分布をしている。 東西のレモンの尖った先の領域は少し集光しているようで、そのためレモン形に感じるようだ。 こちら淡い領域も一様な明るさではなく、星雲の外周はガスがある一方で、中はガスがほとんどないようだ。

ぱっと見は大きく明るい天体だけど、微妙な濃淡や非対称な構造から、スケッチは大変だった。 またちょうどスケッチ中にほぼ天頂を通過したため、視野はほぼ180度回転してスケッチが大変だった。

天体のデータ
M27こぎつね座惑星状7.4等5.8'1249光年
スケッチデータ
スケッチ終了日時2024年6月15日27時45分
観測場所ハワイ島 マウナロア山 スイッチバックから1.4マイル (海抜2,670m)
使用機材自作60cmドブソニアン + SIPS + Morpheus 6.5mm (340倍、0.22度)

M27 あれい状星雲 (NGC6853)

M27あれい状星雲のスケッチ

鉄あれい(ダンベル)の形をしていることからあれい状星雲と呼ばれているけれど、それは明るいガスの部分のことで淡いガスを含めた全体の形は紡錘形に見えた。 スケッチを描いている最中に薄雲がかかって淡い部分が徐々に見えなくなっていった。

天体のデータ
M27こぎつね座惑星状星雲7等7'1000光年
スケッチデータ
スケッチ終了日時2007年6月11日24時50分
観測場所蔵王山賽の磧(宮城県刈田郡蔵王町)
使用機材自作40cmドブソニアン+パラコア+Nagler Type4 17mm(120倍, 0.67度)