Tele Vue Delite 7mm

Delite 7mm side view
Tele Vue Delite 7mm。2''アダプターに Baader Planetarium 2"-1.25" Clicklock Reducer を使用。

2017年1月に購入。 Delite は2015年に発売されたにもかかわらず、これまでほとんど日本語で書かれた文章を見た事が無い。 私もこれまで中途半端なスペックと感じ、ほとんど興味はなかったが、無理のないスペックから来るシャープさやコントラストの高さに期待して購入することにした。 自作60cmドブソニアンでは7mmのアイピースは瞳径が1.8mm程度となり、ちょうど良いバックグラウンドで銀河の観望に多用するため、まず7mmを購入し試してみることにした。

2017年1月に Pentax WX7 との比較を行った。望遠鏡は自作60cmドブソニアンを用いた。 まずNGC2683(銀河)を見たところ、Delite のほうが淡い腕が若干はっきり見えた。 また星像もほんの僅かではあるが、Delite の方が小さいように感じた。 さらに Delite の方がバックグラウンドが若干濃く、暗い。 これはコントラストが若干良い事を意味すると思われる。 次に M79(球状星団)で比較したところ、この場合も Delite の方がほんの僅か、中心部の星がより分離して見えた。 Delite のほうが、最近流行の明るいF値の光学系にも適性が良いのだろう。 後発のアイピース故の優位点だと思う。

但し、その次に行ったシリウスでの比較では Delos と XW で優劣は感じられなかった。共にシャープに結像し、シリウスBも共によく見えた。 M42オリオン大星雲での比較でも同様に、トラペジウムやガスのうねりなどの見え味の違いは感じられなかった。ただし Delite のほうが見かけ視野が狭いためか、XW7 の方が臨場感や迫力で勝っていた。 はやり見かけ視野70度に比べ、62度は狭く感じる。 加えて、Tele Vueのゴム見口は工夫されていて良くフィットするが、やはりペンタックスのものと比べるとペンタックスの方が良い。

よって光学性能は Delite の方が若干優秀に感じたものの、視野の広さ、ゴム見口といった使い勝手の点で、完全に XW の置き換えとまではいかない、と思った。

TeleVue Delite 7mmの仕様
焦点距離7mm (6.9mm)
視野絞直径7.5mm
見かけ視野62度
アイレリーフ20mm
射出レンズ直径30mm
重量304g/211g
レンズ構成na
生産国日本

註:重量はBaader Planetarium 2"-1.25" Clicklock Reducer使用時 /31.7mmスリーブ使用時の順に記載。 カタログスペックより実測値を優先して記載。 括弧内は視野絞直径から計算した値。

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