3本目に購入した極超広角アイピース。 2010年6月頃に共同研究でオーストラリアに行った時にSPSPに参加し、 30''ドブ(Obsession?) + パラコア2 + Ethos 21mmで観望を楽しんが、 最高の機材と最高の星空に衝撃を受けて以来、Ethos 21mmが欲しくなってしまった。 さらにその後サークルの後輩がEthos 21mmを購入し、最高の星空でなくても、30''ドブでなくても、Ethos 21mmがあれば同じ感動が味わえることを知ってしまった。 またEthos 21mmとType4 22mmとの比較から、これまで最高だと思っていたType4 22mmがアイレリーフと重量以外の点ですべて負けていることも知ってしまった。
前置きが長くなってしまったが、とにかくEthos 21mmが欲しくて欲しくてしょうがなくなってしまった。 しかし少し冷静に考えてみると、40cmドブでEthos 21mmを使用すると倍率は100倍と少し低い。 私は銀河のクローズアップが好きなのであまり使用頻度は高くならないと予想される。 そのため色々と思案して、最終的に費用対効果を考え、相対的に廉価なこのExplore Scientific 100* 20mmの購入に踏み切った。
射出レンズは3mm程度奥まったところに位置するためアイレリーフは公称値より短く感じる。 Ethos 13mmやNAV-12.5HWと比較して奥まったところに位置すため、 裸眼でもゴム見口を強く顔に押し当てるか、ゴム見口を折り返してちょうど良い位置となる。 メガネを使用すると全視野見る事は出来ない。 視野中心部はよく結像しているが、瞳を動かして周辺部に着目した場合は星像や視野絞りがいまいちはっきりしない。 そのため天体スケッチでの使用は困難だろう。
Type4 22mmとの比較では、星像のシャープさは同等だがType4 22mmで星の色がはっきり分かるのに対してES100*20mmでは白っぽく見え、 いまいちすっきりしない。 見かけ視野の広さを優先するならES100*20mm、色彩を優先するならType4 22mmが良いと思った。
同じ夜にEthos 21mmを所有するサークルの後輩も呼んで、Ethos 21mmとも比較をしたが、星像のシャープさ、周辺の星像、周辺の見やすさ、星の色の全てでEthos 21mmが勝っていた。 何と言ってもEthos 21mmがとんでもなくシャープに結像する。 Ethos 21mmと同等といった意見もあるようだが、私には全く別物と感じた。
なお比較は40cmドブ(F4.5) + パラコア2とディスカバリー製44cmドブ(F4.1) + パラコア2で行った。 パラコア無しでは試していない。
というわけでEthos 21mmの代替を期待して購入したExplore Scientific 100* 20mmであったが、私には全く物足りないものであった。 1夜だけ使用の後、ヤフオクで売却した。
焦点距離 | 20 mm (19.9 mm) |
視野絞直径 | 34.8 mm |
見かけ視野 | 100度 |
アイレリーフ | 14.5 mm |
射出レンズ直径 | 30.0 mm |
重量 | 968 g |
レンズ構成 | 5群9枚 |
ピント位置 | na |
パラコア位置 | 5+ [最も短い] |
パラコア2位置 | C [-5.1 mm] |
生産国 | 中国 |
註:カタログスペックより実測値を優先して記載。括弧内は視野絞直径から計算した値。パラコア2位置は周辺部の星像でコマ収差が最小になる位置を選んだ。